月曜日, 10月 02, 2017

高野和明著「13階段」、現役刑務官南郷と仮釈放の三上純一との死刑囚の樹原の復権に向けて捜査を開始するという現実離れした設定で物語は開始する。人間にとって死、その恐怖や裁判制度での死刑という究極の選択ともいうべき極限状況をどう捉えるか?南郷らの捜査は殺人が発生した千葉県は中港郡に居を構え執拗な捜査を続ける。保護司の強請というあり得ない事実を掴み、捜査を依頼した本人が強請られていたという更に純一が犯した障害致死の被害者の父親もからんでいたというプロットには感服。江戸柄乱歩賞に輝いた本書はまさにミステリー醍醐味を十分堪能させてくれる好著だ。


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