金曜日, 2月 26, 2016

評判を目にして、求めた原寮著「私が殺した少女」は、誘拐殺人事件をテーマに元警視庁あがりの探偵沢崎が活躍するストリーだ。20年も前の著作は、プロット的にもありきたりで冗長性は否めない。最後のどんでん返し的結末もなんだか平凡で今となっては、古いという印象だ。



水曜日, 2月 24, 2016

山口雅也著「生ける屍の死」は、アメリカのニューイングランドの田舎で起こる死者蘇りをテーマに生者と死者が交錯してホラー的ミステリー小説として過去読んだことない不思議な作品だ。死とは?生とは?とまるで童話的な悪魔的な世界に読者を引き付け離さない。


月曜日, 2月 22, 2016

宇佐江真理著「糸車」は、蝦夷地松前藩の家老が夫である。その夫が罪を背負って死んだ。その死を見て逃走した息子勇馬を追って江戸は深川へと。小間物商いの行商しながら、只管息子を探し続けるという設定だ。深川の風情や住人の人情を降り噛みながら転嫁する物語は、家族そして人生を少なからず考えさせる物語だ。


日曜日, 2月 21, 2016

経営者森崎伸彦の娘朋美が、自動車事故で崖からダイブして死んだ。彼は自殺とは思っていなかった。そしてある日、別荘にて関係者を招待して寛ぎの時間を過ごしてもらおうと、とその時銀行強盗のの一味の二人が別荘に押し入って全員人質として捉えられる。そんな中で雪江という女性が殺害される。話の展開も面白いし軽妙だ。ディーヴァばりのどんでん返しとまではいかないが、十分に面白い。よくある結末をひねった結果だけれど。。


木曜日, 2月 18, 2016

ようやく冬の陣となり、幕府軍は勝利し大阪城の総濠を埋めてしまった。戦後の混乱はいまだに続き、家康と正宗の駆け引きは際限が無く行われた。


水曜日, 2月 17, 2016

半藤さんの歴史もの著作は、過去数冊読破している。軽妙なタッチの語り口がそのまま文章となっていて読みやすくて面白い。本書「幕末史」は、徳川幕府の崩壊から明治維新に至るまさに動乱の時代の講義である。幾たびかの衝突戦争を挟んで維新へと突き進んでいく我が国日本は、ビジョンもなく対立騒乱を繰り返しながら維新へと。


土曜日, 2月 13, 2016

大阪冬の陣までの家康の苦悩、正宗の廻りで諸藩の動静、そして異教の対立などが目まぐるしく進展してゆく状況であった。

金曜日, 2月 12, 2016

村上春樹の古本を読んだ「国境の南、太陽の西」というタイトルだ。著者の書は、有為転変、存在と否定、そこはかとない寂寥感、孤独、不条理を見事に表現し、読後不安にさせる彼独特なスタイルは変わらない。


火曜日, 2月 09, 2016

太閤秀吉天下人の取り巻く世界を描く。大阪城の築城と秀吉子飼いの大名、家康、正宗の心理戦が続く。後の秀頼が誕生し天下人秀吉も秀頼の為に自身の死後を考え様々な人事を行う。

太閤秀吉が薨去した後の世相は、互いに肚を探り合う家康と豊家そして正宗の心理作戦だ。大久保長安を通じてイギリス、オランダやエスパニアまで宣教師が到来するなど、天下泰平になりつつある江戸に世界へ目を向けさせる出来事が起きた。しかし大阪城に籠る淀と秀頼と家康との間には遺恨があった。

木曜日, 2月 04, 2016

みおつくし料理帖に出てくる様々な料理を著者自らの手により紹介した本書は、著者の並々ならぬ愛情を感じる。


米沢の豪傑独眼竜正宗として秀吉天下の下、果敢に生きて行く描写は実に面白い。虎哉禅師の教えを実践してゆく正宗であった。いよいよ秀吉の凋落の兆しを見た正宗の次の一手は。


火曜日, 2月 02, 2016

1567年伊達政宗が誕生する。幼名梵天丸として虎哉禅師を筆頭に教育を受けてゆく。16才にして元服し19才にして初陣を果たす。数々の戦を渡り伊藤藤次郎正宗は人の生死と情、そして人生をも考える武将となってゆく。時は織田信長が明智光秀に倒れた時であった。


伊豆山での敗北から安房に逃れた頼朝は、東国の雄を招集し鎌倉を居館として強固な体制を作り天下統一に向けて着々と準備に余念がない。平家討伐は、まず木曽義仲によって果たされ、入道清盛は死して平家は西へと逃亡する。院の公卿や公家の暗躍に踊ろされ木曽義仲も潰えた。ここで物語は終わる。