金曜日, 10月 29, 2010

ドン・ウィンズロウ「高く孤独な道を行け」を読んで。

ストリートキッズから3作目にあたる本書は、やはりニール・ケアリー青年探偵が活躍するミステリーだ。前作は、中国は四川省を舞台だったが、米国に戻り場所はカリフォルニアだ。幼児誘拐事件とその奪還依頼を受けた組織が、中国でのミッションを終え休暇中のケアリーに命がくだる。ユダヤ排斥、キリスト教同一同盟とのネバダの峡谷で繰り広げる死闘を交え、シリーズの味を存分に楽しめる。

水曜日, 10月 13, 2010

ドン・ウィンズロウ著「仏陀の鏡への道」を読んで。

文庫本で、600ページにも及ぶ長編推理小説である。著者の「ストリート・キッズ」処女作から2作目の物語である。一作目と同様主人公で私立探偵ニール・ケアリーが、活躍する舞台は、中国である。香港から四川省は成都まで及びさらに歴史的な背景までをプロットするというミステリーというか冒険小説的な物語となっている。仕事の合間に読んでまさに「ちょうどいい」という表現が、ピッタリのミステリーだ。

月曜日, 10月 04, 2010

ポール・メルコ著「天空のリング」を読んで。

かなり、長編SFである。名古屋へ行く途中、東京駅で本を忘れてきたのに気づき買った。5人の少年少女が改造人間となり、ポッドという集合体人間化し宇宙と地球を往来し冒険する物語である。地球上の人間数十億人が死んでの世界を、遺伝子工学を創めとする未来工学を駆使して作られた改造人間の世界は、ただただ退屈だった読後感である。

村上春樹著「ノルウェイの森」下巻を読んで。

死は生の対極でなく常に傍にあり共にあるものだと。下巻では、直子が自ら命を絶つ。何もかも残さず全ての行ける軌跡を消して、緑の父は、生涯を賭して起こした本屋を背に死んでゆく。残された姉妹二人は、本屋を処分してアパートに住み夫々の生活を始める。主人公渡辺青年を取り巻く、交通事故死する友人、そして友人の恋人であった直子、そして緑の父の死三者三様の死を描く。そうした死を見つめながらも生きる主人公の死生観とも言うべき不条理性というべきかを思う。そして生は続く。