日曜日, 9月 09, 2007

ジェフリー・ディーヴァー「ヘルズ・キッチン」を読んで。

2001年の作だ。まだ、大ブレイクする前のジョン・ペラムシリーズの最後作だという。ペラムとマンハッタン西地区一帯の総称としてのヘルズ・キッチンこの地区を舞台に物語は展開する。主人公のジョン・ペラムはインディペンダント系のハリウッドの映画監督またもとスタントマンだった、口述歴史によるドキュメンタリー映画製作を目途にニューヨークへそしてエティ・ワシントンという黒人の老婦人と出会う。一体管轄するマフィアであるマクレイ、そして一帯のビルを放火する放火魔のサニと登場する。特に放火魔の内面に迫る緊迫した心理描写は迫真的である。しかし後のディーヴァーの面影つまりローラコースター的物語の展開はない、最後に歴史を語る老黒人婦人の夫が、ペラムの父親だったと判る。

土曜日, 9月 01, 2007

JK・ローリング「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」を読んで。

ハリー・ポッターシリーズ第四巻だ。三校魔法対抗試合に挑戦する羽目となったハリー。次々と襲い掛かる困難に見事に打ち勝っていく物語だ。ハリーを取り巻く様々な登場人物の過去及び実態を明らかにし過去の物語の伏線を見事に蘇らせ結び付けていく作者ローリングの周到な準備を思う。対抗試合の第三の課題ヴォルデモート卿が蘇りハリーと決闘する。辛くもハリーは、ディゴリーの亡骸を引きずり、ホグワーツに戻れることになった。最終章でハグリッドの人生の教訓が心に響く。「くよくよ心配しても始まらん。来るもんは来る。来たときに受けて立ちゃええ」